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Breeding Stock種豚

育種改良について

最新の優れた遺伝子(種豚)をお届けするために

豚は、家畜の中でも特に改良を進めるべき形質が多くあります。改良する形質の相関関係も様々なため明確な育種計画や目標の策定が重要となります。
総合的にバランスの取れた育種改良を進め生産農場のお客様に利益が付与されることを最終目的としています。
当社の育種改良は、世界中から日々集まってくる膨大なデータを基にした最先端のゲノム解析・選抜など最先端技術を採用しています。

世界的規模のデータ収集と分析

世界規模のデータベース(PICTraq™)に遺伝改良農場や世界の種豚生産農場など、世界中の様々なデータが日々集約され、遺伝改良のために分析が行われています。
このPICTraq™を活用することで、最新の遺伝情報を世界で共有し、より早く正確に遺伝改良を進めることが可能となりました。

ゲノム解析・選抜とINDEXについて

旧来の選抜方式では、候補豚群から潜在的(遺伝的)に付加価値の高い豚を選抜することが容易ではありませんでした。
そこで2013年1月から選抜の項目にゲノム情報を加えた結果、どの豚が価値の高い個体なのかを正確に判断することが可能になり、より遺伝的能力に優れた豚の選抜が可能となりました。
それによって改良のスピードが急激に増し、数年の間に様々な形質を改良することに成功しました。

当社で主に遺伝改良の指標として活用しているINDEXについてご説明いたします。
当社で取り扱うINDEXは、PICTraq™に集約された様々なデータを基に育種価が計算され、改良の方向性や経済性を加味した総合的な評価数値となります。これは毎週更新されてPIC社の遺伝改良農場や弊社種豚生産農場などで利用されています。

INDEXは目新しい考え方ではありませんが当社ではINDEXの計算項目にゲノム解析の情報を加えたことにより、更にINDEXの精度が高くなることでより正確に早く育種改良を進めることが可能になりました。

育種改良がもたらしたもの

ここまで最新の遺伝改良手法についてご説明いたしましたが、それにより改善された形質の例や他にも育種改良において注目すべき内容をいくつか掲載いたします。

グラフ上で最初の方は緩やかなINDEXの改善が見られますが、ゲノム選抜で群から正確に価値の高い豚を選び続けた結果、2015年~2016年の最近1年間で最も高い改善がなされたことが表れています。

PRRSの発病に関わるタンパク質を豚の体内で発生させないようにした結果、PRRSに罹患させても発症しない豚の作出に成功しました。

従来の改良で産子数は増加傾向にありましたが、子豚1頭あたりの生時体重は減少していました。しかしゲノム選抜を取り入れて数年の間に生時体重が増加し、大きい子豚が沢山産まれるようになりました。